SUPACOMの機材日記

撮影機材、録音機材の保守・管理など

Ai NIKKOR 300mm f4.5 ED IF

後継の300mm f4.5s ED IFの生産が終了して17年になるが、野鳥撮影などの分野では、いまだに根強い人気を誇ると聞く。

動画撮影で滑らかなフォーカシングを得るため、本製品を購入した。実のところ、前作であるAi NIKKOR 300mm f4.5(無印)を所有していたが、修理業者の不手際により、買い替えを余儀なくされた。

取り外し可能な三脚座、組み込み式のレンズフードなど、可搬性の向上に一役買っている。

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インターナル・フォーカスの機構と金属製の鏡筒により、筐体は堅牢そのもの。加えてED(Extra Low Dispersion)ガラスの採用により、色収差の低減に貢献している。

スタジオなどで絞り込んで撮影する場合、Ai AF-S 300mm f4や、AF-S 300mm f4 VRなどの後継機種に勝るとも劣らずといった印象を受けるが、コントラストや開放付近での解像度においては敵わない。

末永く使用していけるレンズの一つである。

 

Ai NIKKOR 200mm f4s

 

200mmの焦点距離開放絞り値が4というスペックは比較的安価なズームレンズでも実現しており、需要がないものと思われる。

写真を全紙サイズに引き延ばすため、3600万画素に耐えうる高解像度のレンズが安価で欲しいという理由で、本製品を入手した。

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小型軽量化と高性能化の2点を目指して開発された5群5群のテレフォトタイプのレンズである。

初代AUTO NIKKORと比較して約40ミリ短縮しながら諸収差を良好に補正している。

また、鏡筒に組み込まれたレンズフードにより、高い操作性と機動性を誇る。

 最短撮影距離は2メートル。花などの近接撮影を目的とするならマクロアダプターを常備しておきたい。

開放からおそろしいほどの切れ味を誇るレンズであるが、f5.6まで絞ることでコントラストが上昇し、高級ズームレンズ並みか、それを上回る画質を実現している。

開放絞り値が4と暗いため、暗がりでのマニュアルフォーカスの難易度は高く、加えてレンズのフロントフィルター径が52ミリということもあり、重心位置がボディ寄りになっており、手振れしやすい。

手間暇をかけ、あらゆる困難を撮影者の技術で克服することで、このレンズの本質が見えてくる。

AF NIKKOR 28mm f2.8

28ミリの画角には特別な思い入れがあるが、それに反して中々レンズとの御縁がない。本製品は、Ai NIKKOR 28mm f2.8sを購入するまでの繋ぎとして購入したという背景がある。

 

さて、購入する際にインターネット上で得た情報によると、本レンズの光学系の源流は、リトル・ニコンことNikon EMの廉価版軽量レンズ群として展開していたNikon lens series E 28mm f2.8であるが、これは何らかの理由により国内では未発売である。

画質面での評価が高く、『ニッコール千夜一夜物語』によると、本家NikkorがEシリーズと同等の性能では沽券に関わるために、上位版に相当するAi NIKKOR 28mm f2.8の光学系をリニューアルするに至ったという。

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レンズ構成は5枚5群。レンズ枚数が極めて少ないためか、逆光撮影で盛大なフレアが見られたり、歪曲収差の大きさが目立つが、人物撮影、街角スナップ程度であれば、そう気になるものではない。

 

以下、同一の光学系を持つニコンシリーズE 28mm f2.8の発売当初に行われたカメラ誌の性能表である。

 

焦点距離:±5% 29.94mm

最大口径:±5% f2.86

歪曲収差:±2.5% 1%以下

周辺光量減衰:f5.6でコサイン4乗則より1段

解像力テストにおいては、全域に渡り周辺部の甘さが目立つ。

 

ピントリングを回す際の均一なトルク感や剛性に至っては、流石ニッコールの名を冠しているだけのことはある。

もし購入を考えているのであれば、カメラ側の自動補正が使え、逆光にも強くなった現行タイプのAi AF 28mm f2.8Dをオススメする。

 

Ai Micro-NIKKOR 105mm f2.8s

書籍の複写やスポーツ撮影を行うために購入した。

1984年の発売から2017年現在まで、長きに渡りラインナップに並ぶ。オートフォーカスデジタルカメラ全盛期においても一定の需要があるのだろう。

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重量は515グラム。現行主力製品のAF-S 105mm f2.8の750グラムと比較して235グラム軽量である。別売りの接写リングPN-11を装着した状態で、同等の重量となる。

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シリアルナンバーから、2005年頃に製造された個体であると思われる。SIC(Super Integrated Coating)の採用により、デジタル全盛期においても十分に通用する画質を誇り、通常の撮影においては開放絞りから実用的、5.6まで絞ることでかなりシャープな画質を得られる。

SDカードを貰った

先日、サンディスクTwitterプレゼントキャンペーンに応募したところ、運よく賞品を入手できた。

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実のところ、著者のカメラに挿入しているカードはすべてSanDisk Extreme Proシリーズである。

毎度、予算の都合から海外パッケージの並行輸入商品しか購入していないので、国内版の日本語表記のパッケージをお目にかかるのは初だ。

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写真右側が今回入手したExtreme Proであるが、読取り最大300MB/s、書込み最大260MB/sと謳っている。これは標準的な3.5インチHDDを上回る数値である。限られた電力で如何にしてこの速度を出せるのか興味深いところである。

UHS-Ⅱに対応したカメラを所有していないため、このカードの真価を発揮できない点が非常に残念だ。

今後、実際に使用し、ベンチマークを取っていきたい。

露出計を買った

写真撮影を趣味としていても、露出計を所有している層はクラシックカメラ愛好家などのごく一部に限られているだろう。

露出決定に撮影者が参加しなくても写真が完成する時代になり、オートモードのありがたみも薄れてきているが、相当な知識や経験がない限り露出計なくして写真は生まれない。

尚、著者の愛用するデジタルカメラには3種類の測光機能が内蔵されており、露出決定に困った経験はない。

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セコニック・スタジオデラックスL398。その道に精通したゼントルマンは「スタデラ」と呼ぶらしい。購入の動機は、そのデザインに並々ならぬ思い入れがある一点。

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今は昔、1964年に登場した初代L28c以降、スタジオデラックスの操作や基本形は不変であり、初代の革ケースに現行機種を入れる事も可能。

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あえてフルマニュアルで撮影するのも趣があって良い。

カメラ散歩に役立つ三脚

 

フルサイズセンサーを搭載したカメラは、レンズや三脚など付随する用品が嵩張り、撮影の妨げになりがちである。

そこで、日常的に持ち出せ、D800などの中級機を搭載可能な三脚の購入を決定した次第である。

 

候補は以下の3点であった。

 

ジッツォGK2580TQD(実売100000円前後)

据え置きの機材としてジッツォの雲台を使用しており、その性能に満足しているので同社トラベラーシリーズに興味があった。

 

マンフロット Befree MKBFRA4-BH(実売18000円程度)

現在使用しているマンフロットの大型三脚の性能に概ね満足しており、デザインに愛着があるため。

 

ヴァンガード VEO 265AB(実売16000円程度)

比較的低価格でありながら、同程度の三脚と比較して搭載可能な重量が若干多かったため。

 

結果的に、デザインやユーザビリティ、価格などの点からBefreeを選択した。

 

以下、スペースが限られていてなおかつ手持ちでの撮影であるが、雰囲気を伝えられたら幸いである。

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最近の三脚全般に言えることであるが、クイックシューは咄嗟の撮影に非常に有効である。

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脚の開き具合を、金属製のレバーひとつで変更できる。

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Nikon D800+Sigma DG 35mm f1.4を搭載し、合計2Kgになっても余裕がある。

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末永く使用していきたい一品である。