SUPACOMの機材日記

撮影機材、録音機材の保守・管理など

Ai NIKKOR 200mm f4s

 

200mmの焦点距離開放絞り値が4というスペックは比較的安価なズームレンズでも実現しており、需要がないものと思われる。

写真を全紙サイズに引き延ばすため、3600万画素に耐えうる高解像度のレンズが安価で欲しいという理由で、本製品を入手した。

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小型軽量化と高性能化の2点を目指して開発された5群5群のテレフォトタイプのレンズである。

初代AUTO NIKKORと比較して約40ミリ短縮しながら諸収差を良好に補正している。

また、鏡筒に組み込まれたレンズフードにより、高い操作性と機動性を誇る。

 最短撮影距離は2メートル。花などの近接撮影を目的とするならマクロアダプターを常備しておきたい。

開放からおそろしいほどの切れ味を誇るレンズであるが、f5.6まで絞ることでコントラストが上昇し、高級ズームレンズ並みか、それを上回る画質を実現している。

開放絞り値が4と暗いため、暗がりでのマニュアルフォーカスの難易度は高く、加えてレンズのフロントフィルター径が52ミリということもあり、重心位置がボディ寄りになっており、手振れしやすい。

手間暇をかけ、あらゆる困難を撮影者の技術で克服することで、このレンズの本質が見えてくる。