Ai NIKKOR 600mm f5.6s ED IF≪OLD≫
以前から、超望遠レンズでポートレートを撮りたいと常々考えていた。しかしながら、比較的安価で購入できるズームレンズを家電量販店で確認したところ、その背景ボケに満足できなかった。
現行世代の単焦点ともなれば、自動車並みの費用を覚悟しなければならないが、それならその都度レンタルした方が安くつくだろう。
そこで、マニュアルフォーカスの単焦点レンズが候補に挙がった。
三脚座にスイベルリングがくくりつけられているが、これは「カメラを軸に持ち上げたらどうなっても知らないぞ」というニコンからの強いメッセージであろう。
後継のNEWタイプとの相違点は、前玉プロテクターの有無、レンズフードの装着方法、銘板の有無、筐体の形状などであり、カタログ上ではレンズ構成の変更はないが、ガラスの互換性が無い可能性も否定できない。
フードを格納した状態で、Ai 300mm f4.5と全長を比較する。
言うまでもなく長い。
広角、中望遠レンズと比較する。
言うまでもなくデカい。
何かと不便なレンズではあるが、その描写特性はまだまだ一線級である。
以下、簡単な実写テストを行う。
先ずは逆光耐性。
開放付近で画面端に太陽を入れたものの、しっかりと描写している。また、開放で撮影してもパープルフリンジは見られなかった。
次に手持ち撮影を行った。開放絞り値5.6と、少し心許ない印象を持っていたが、超望遠ゆえの浅い被写界深度により、ピント精度は安定していた。